はじめに
廣田の授業のレポート課題では,このウェブページに記載された注意事項をできるだけ守ってレポートを作成すること. 廣田以外の教員は違うポリシーを持っている場合があるので,他の授業では担当教員の指示に従うこと (しかしながら,大半は他の授業でも共通する内容のはずである).
基本
- 締切厳守.
- 廣田の授業では期限後のレポート提出,レポート差し替えは本当に無視される.
- 余裕をもって提出すること.特にウェブ提出の場合はネットワークトラブルの可能性を考慮すること.
- 指定された書式や提出方法に従うこと.
- 例えば「A4用紙1段組10ページ以内で作成し,PDFでeメール提出すること」と書かれていたら,その通り作成して提出すること.
- 真にやむを得ない理由で締切や指定提出方法を守れない場合は早めにeメール等を送り相談すること.
- 不正厳禁.
- 剽窃等の不正をした者,不正を援助した者は厳しく処罰される.
- レポートには,自分自身の理解したことや(実験レポート等であれば)実験として行ったことを,自分の言葉で書くこと.
- 他の文献から文章等を引用する場合は必ず引用のルールを守ること.
作成方法
- 電子的方法(Microsoft Word,LaTeX 等)で作成するか,手書きで作成するか指定があれば従うこと.
- 指定がない場合でも電子的な手段で作成することを推奨.
- 特に数物系・情報系の学生は LaTeX でレポートを書けるようになることを推奨.
- 自分の PC に LaTeX 環境を構築することが難しい場合は Cloud LaTeX などのブラウザ上で完結する LaTeX 環境を使うと良い.
- 電子的方法で作成する場合,数式は数式を記述するための機能を使用すること.
- 例えば「a1 から an までの総和」を数式で表すときに「Σ_(i=1…n) a_i」のように通常の文字を使って無理やりに書いてはならない.
- Microsoft Word であれば [挿入],[数式] の順に選択して数式機能を使用する(参考1,参考2)
- 手書きレポートを作成する場合,他者が読みやすいように丁寧に手書きすること.
- あまりに字が汚い,あるいは薄すぎるなどの理由で読めない場合,その部分は読み飛ばされることがある.
- 手書きレポートを作成する場合,ルーズリーフや裏紙ではなくレポート用紙を使用することを強く推奨する.
- 手書きでレポートを作成して電子的に提出する場合,スキャナやデジタルカメラで綺麗に電子化すること.
形式および内容
- レポートの最初に授業名,レポートタイトル,氏名,学籍番号,作成日などの重要な情報を明記すること.
- 1ページ目の先頭に記述しても,1ページ目の前にタイトルページを作成して記述してもどちらでも良い.
- 2ページ以上のレポートを作成する場合はページ番号を書くこと(参考1,参考2)
- レポートの内容が第三者に理解可能なようにレポートを作成すること(学生自身や授業担当教員だけが理解できるようなレポートは不可).
- レポートは授業担当教員への私信ではない.
- 例えば専門科目であれば学科内の(その授業には関係のない)他の先生がレポートだけを読んで理解できる状態が望ましい.
- 第三者にとって読みやすいレポート体裁や説明を心がけること.
- レポートの文章に構造を持たせること(適切に節や副節を組み立て,段落分けすること).
- ただし非常に短い(概ね1ページ程度の)レポートの場合には節を立てない場合もある.
- 改行と改段落を区別すること.無意味な改行は行わないこと.
- レポートは「だ・である」調で書くこと.
- 教員によって「です・ます」調を可とする授業もあるが,廣田へのレポートは「だ・である」調で書くこと.
- 通常の技術レポート,学術論文は「だ・である」調で書く.
- 一文が長くなりすぎないように注意すること.
- 説明を分かりやすくするために適宜,図や表,箇条書きなどを使うこと.
- 図や表にはキャプション(caption,説明文・見出し)をつけること.
- 図のキャプションは図の下側に,表のキャプションは表の上側に書くこと.
- プログラムのソースコードを掲載する際は本文と明確に区別されるように配置し,等幅フォントを使うこと.
- 記号や略語を用いる際は,その定義を述べてから用いること.
- 略語記述の例:「共役勾配法(conjugate gradient method: CG method,以下CG法と呼ぶ)は…」.
- スタイル(記法)に一貫性をもたせること.
- 誤字脱字に十分注意して作成し,作成後は提出前に誤りがないか見直すこと.
- 「~を解く方法について述べよ」というレポート課題の場合,単にその解法の手順を羅列するのではなく,なぜその手順で解けるのかという原理説明を行うことが重要である.
- 事実の説明と意見は明確に区別して書くこと.
- 事実について述べる場合は断言すること.
- 説明はできるだけ定量的に行うこと.
- 例えは単に「アルゴリズムAは計算量が少ない」と書くのではなく,「アルゴリズムAの計算量は 2n2 であり,アルゴリズムBの計算量の 1/4 である」のように書く.具体的な数値を示せない場合であっても何かとの比較ができる場合,例えば「アルゴリズムAの計算量はアルゴリズムBの計算量よりも少ない」と書けば,元の記述よりは明確である.
- 考察は自明なことを書くのではなく,授業内で学んだことやその他の専門知識を動員してできるだけ意味のある主張をすること.
- 考察を述べる際はできるだけ客観的な根拠を示すこと.
- 参考文献がある場合,文献を明記すること.
- 書籍の場合は著者名,文献名,出版社,出版年を書くこと.
- 論文の場合は著者名,文献名,掲載誌,掲載巻数,出版年を書くこと.
- ウェブサイトに掲載された記事を参照する場合,記事の著者名,記事名,URL,掲載年,掲載確認日を書くこと.
- ウェブサイトの記事は書き換えられることがあるので,掲載確認日を書く必要がある.
- 参考文献はレポートの最後にまとめて一覧を示すか,参照のたびに脚注として書くなどすること.
- 理工系の技術レポートや論文では最後にまとめて一覧を示し,本文では番号参照するのが一般的である.
- レポートに感想や個人的体験(レポート問題を解くための試行錯誤)を書く必要はない.
- 著者の感想や個人的体験はレポート読者(第三者)には関係ない.
- どうしてもレポート中に感想を書きたい場合,レポートの他の部分と明確に区別できるように別の節を立てて感想を書く.
その他の参考情報へのリンク
- 木下是雄,「理科系の作文技術」,中央公論新社,1981.
- LaTeX に慣れた学生向け